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身近な野草についてあれこれと・・・。 日本の山野草を種子から育ててみませんか?

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かわらまつば 河原松葉 アカネ科

カワラマツバ
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 カワラマツバというのは、ちょっと座りの悪い感じの名前ですが、文字通り河原に多く生えて葉が松葉のように細いことから名付けられました。常緑で冬に葉だけを茂らせている様子はマツの苗に見えますが、縁もゆかりもないといってよいほど隔たった植物です。なんにしてもせめて草をつけてカワラマツバソウにしても良かったように思うのですが・・・。
 葉は何枚も輪になってつく輪生に見えますが、実際には2枚ずつの対生なのが一枚の葉に託葉というおまけの葉がいくつも付いているだけです。

カワラマツバ
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 外来種とイネ科植物が壮絶な死闘を繰り広げる大阪の淀川河川敷において、巧みに繁栄を維持している数少ない在来種です。といっても草原のようなところにはなく、堤防斜面のコンクリートの隙間の僅かな土の中に根を下ろして住み着いています。多肉植物ではありませんが乾燥と高熱への耐性は相当強く、真夏の炎天下でも真冬の乾いた寒風にもめげません。ただし多湿は好まないようで、実生株を庭の花壇に植えたところ元気をなくし駄目かと思っていたら、茎を伸ばしていつの間にか側溝のふたの隙間に移動して再びわさわさと茂り始めました。肥沃で広々した土地に植えたら喜ぶと思ったら、余計なお世話だったようです。

カワラマツバ
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 10?ほどの草丈で密生して越冬したカワラマツバは春になると成長を始め、初夏には小さな蕾をたわわにつけた円錐型の花穂を出して草丈30~80cmになります。

カワラマツバ
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 花は淀川では6月に咲いていますが、山地に生えるものは7~8月に開花しています。あまり省みられることはありませんが、泡立つように咲く花はアスチルベをソフトにした印象で美しいものです。高原や北地には花が黄色いキバナカワラマツバというのが自生するのですが、淀川では白い花ばかりです。

カワラマツバ

カワラマツバ
 蕾は黄緑白色で開花間もなくもクリームがかっていますが、開ききると白くなります。花穂全体で見せるグラデーションは爽やかで心地よいものです。
 花は直径2~3mm。花弁は3~5枚に見えますがキキョウのように一枚に繋がった花弁が分かれたものです。おしべは5個ぐらい、めしべの先(花柱)は2個に分かれています。 

カワラマツバ
 花には甘く爽やかな芳香があり、盛んに虫が訪れます。
 英名をLady's Bedstraw直訳すると「淑女の敷き藁」といい、ヨーロッパではハーブとして知られています。花を摘んで枕の下に敷き詰めると香りの鎮静効果で心地よく眠れるのだそうです。花を束ねたものでチーズの出来る前のミルクをかき混ぜて香り付けをしたということです。桜餅の香りの元「クマリン」が含まれていうかとも思いますがあまり感じられません。

カワラマツバ
 果実は毛が無く球形で1?前後で2個ずつ付く「2分果」です。熟すと黒くなります。
 花を咲かせた枝は冬までに葉が茶色くなり倒れてしまいますが、節々から根を出して新たな芽を出します。芝生が地下茎から新株を出す様子に似ています。

 淀川ではたびたび刈り込まれますが、種子が熟すまで何度も花穂を出して花を咲かせています。高温・乾燥だけでなく物理的な攻撃にも強い、強靭なバイタリティーの持ち主です。
 栽培は簡単ですが、鉢植えだと案外デリケートで水枯れで傷みやすいのが面白いところです。
 
 花も常緑の葉姿も十分鑑賞に耐え、ハーブとしての利用も出来るカワラマツバは、もっと一般的に育てられても良いと思うのですが・・・。
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テーマ:野草の写真 - ジャンル:写真

コメント

花の季節は終わったようですが

葉の形も面白いですね。
いままで認識したことがないと思います。
葉が対生なのに輪生のように見えるとか、1枚の花弁が分かれているとか、興味深いところが多い草ですね。いつか見つけたいです。

  • 2005/09/08(木) 17:17:42 |
  • URL |
  • 横浜のおーちゃん #-
  • [ 編集 ]

肥沃な土地は居心地が悪い?

面白いですね。干からびたところが大好きなのでしょうか。人間にも、個々に心地よい環境って違いますよね。植物もそうなんですね。
かわいい花です。枕の下に入れて眠ると、どんな夢をみるのかなー。

  • 2005/09/08(木) 19:18:15 |
  • URL |
  • hanahana #RAa2TALo
  • [ 編集 ]

おーちゃん さん

八月いっぱいは見られましたが、
もう果実になっていますね。
常緑で古い堤防の隙間のようなところでよく見られますので、
真冬のほうが見つけやすいかもしれません。

  • 2005/09/09(金) 08:15:13 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

hanahanaさん

人間でもいますよね。はしっこ好きとか、暗いところが好きとか(^^)。
ヨーロッパではハーブとしてかなりメジャーなようですが、日本では雑草扱いです。
上品な香りですので、見る夢もおだやかな夢でしょうか?

  • 2005/09/09(金) 08:22:31 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

素敵な花ですね。

花壇植えたら元気をなくしていたのに、自力で
側溝のふたの隙間に移動したら、再びわさわさと茂り始めるなんて、
まさに野草としての面目躍如(^^)。
自分が好きな場所は自分で見つける。そのたくましさもあわせて、素敵な花ですね。

webでちょっと調べたら、おなかに効くハーブとして リストアップされてました。
姿と言い、花と言い 素敵な草だな。こんど河原で探してみよう。
ご紹介 ありがとうございました。

  • 2005/09/09(金) 10:06:06 |
  • URL |
  • はもよう #hv3mJpi2
  • [ 編集 ]

●このカワラマツバは、見たような気がしますが、
はっきりしないので、これからの楽しみにします。
葉が少しぼってりしているように見えますね。
来年の6月頃にお花も見られるといいのですが。
ごまのはぐささんが観察されている淀川河原は
河口に近いほうなんでしょうか。

  • 2005/09/09(金) 16:55:59 |
  • URL |
  • るな #-
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はもようさん

野草は花だけでなくその成長を追うととっても面白いですね。
みんな個性的で、頑張ってるなーって。
カワラマツバはよく見ると美しい植物なのですが、野にあるときはイネ科の植物のように見えて地味な印象なんです。
群生していると、なぜハーブとされるか分かりますよ。
香りは結構強いですから。


  • 2005/09/09(金) 23:58:08 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

るなさん

きっとご覧になっていますよ。
私のフィールドは、十三大橋近辺から枚方あたりの両岸です。
サイクリングがてら3~4週間置きにぐるっとまわります。
カワラマツバは特に城北ワンド周辺の堤防と、枚方の堤防に多いのですが、背割のほうにもきっと見られますよ。
るなさんの鋭い観察眼ならきっと見つかります(@_@。

  • 2005/09/10(土) 00:09:34 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

草木染に使いたいのですが…

気になっていた植物にカワラマツバが有りました。
草木染で赤色が出るようですがアカネ科で納得です。アカネは赤く染めますから。
所で、少々の乱獲??しても良さそうでしたら、根を頂けないでしょうか。
それは…と言うようでしたら。種をお願いします。
もちろん、草木染のテストに使うためです。
よろしくお願いします。

春ちゃん@和歌山さん

どんな場合も野性品の掘り取りはしない主義ですのですが、
栽培品がありますのでお送りします。
どんな色に染まるか楽しみですね。

  • 2005/09/20(火) 08:49:56 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
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