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身近な野草についてあれこれと・・・。 日本の山野草を種子から育ててみませんか?

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みやこぐさ 京草 (マメ科)

ミヤコグサ
ミヤコグサは全国の日当たりの良い野原や路傍に見られる小さな多年草です。群生して春から秋にかけての長い期間花を咲かせるのでよく目につきます。細い茎は地を這うように放射状に伸び、斜め上に花茎を伸ばします。1cmの花は一つでは一見ぱっとしませんが、鮮やかなレモンイエローで群れ咲くと華やかで美しく、派手なようで優しげな色がで心に染みます。
 
ミヤコグサ

ミヤコグサ

ミヤコグサ

 花が終わると子房が伸びて長い豆果となり、一月ほどで茶色く熟すと鞘がタテに裂け、さらにねじれて種をこぼします。成長は早く発芽後2ヶ月足らずで開花固体となります。種子を落とした株はまた花芽を出して新たな花を咲かせ種子を実らせ、環境が合えば野を埋めるような群生ともなります。
 多年草といっても寿命は短く、開花固体は数年で世代交代するようです。

 ミヤコグサは栽培が簡単で見栄えもするので、花壇用に作られても良いと思いますが、現在あまり利用されないようです。鉢植えでもよく出来ますが、種子による更新をしないと絶えてしまいます。更新といっても非常に育てやすいので、普通の用土にばら撒いておくと勝手に芽生えて、すくすく育ってすぐに開花します。
 
 みやこぐさとは京都に多かったからといいますが、昔から野の花として好まれたようで、他の呼び名も多く使われてきました。思い付くままにあげてみます。
 まず図鑑等でよく見られるのは「えぼしぐさ(烏帽子草)」。これはなるほどと思いますが現在は烏帽子と言っても馴染みが無いのでぴんときません。
「たまごばな(卵花)」というのはつるんとした花の感じからでしょう。いかにも愛らしい感じです。
「こがねばな(黄金花)」・「きれんげ(黄蓮華)」は花の色からですが面白くありません。
「おつきさんばな」というのは花が2つずつ並んで咲くから「お付きさん花」と思いましたが、夜空の「お月さん花」のようです。三日月型の蕾が開いてやがて満月のように丸くなる、この花に良く似合った名前だと思います。
 検索していて知ったのが「よどぎみそう(淀君草)」「よどどのそう(淀殿草)」。この花を豊臣秀頼の母、淀殿がこよなく愛したからだと言います。淀殿といえば権勢欲が強く家を滅ぼしたととかくよくないイメージを持たれがちですが、豪華な牡丹や芍薬でなくこの路傍の花を愛したというその実像はきっと違っていたのでしょう。淀君の君とは遊女に対して使われる呼称で、江戸時代に侮蔑するために広められたものです。敗れた側の宿命とはいえあまりにかわいそうです。しかしこの可憐な花に淀殿の名を付けて呼んだ人々の中では、きっと悪い評判とは別の淀殿の姿が語り伝えられていたのだと思います。

 現代のこの国で、昔からある野草が次々に姿を消していく中で、ミヤコグサは比較的どこででも見られ、頑張っているように見えます。
 しかし実はこの野草もまた知らぬ間に姿を消そうとしているかのも知れないのです。都市でも山地でも外国から牧草・法面緑化用に導入されたセイヨウミヤコグサの仲間が全国的に急速に勢力を伸ばしているからです。
 セイヨウミヤコグサと在来のミヤコグサは外見が良く似て、ぱっと見て見分けるのは難しいため入れ替わってもなかなか気付かれませんが、両者の関係は次第に逆転しつつあるかも知れません。
 外見は良く似ていても両者は別種です。この土地の生態系の中で数千年の歴史を歩んだ在来種に対して、外来種が取って代わっても同じ役割を期待できないことを、決して忘れてはなりません。

 次回は私が栽培している在来種と、セイヨウミヤコグサの特徴を比較してみようと思います。

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