ごまのはぐさのこまごまことのは

身近な野草についてあれこれと・・・。 日本の山野草を種子から育ててみませんか?

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こまつなぎ 駒つなぎ マメ科

コマツナギ

コマツナギ

コマツナギ


 よくしなる細い枝を伸ばす、全体萩を華奢にしたような木です。花が咲いていると遠目には萩と間違えやすいですが、コマツナギ属という別の仲間に分類されています。
 初夏から晩秋にかけてリズミカルに並ぶ葉の脇から、長くて5cmほどまでの小さな花穂をツンツンと一つずつだし、淡い花色の小さな花を下から順に咲かせます。一つの花の命は短くても株全体では次々に咲き続け、いつまでも咲き切らないようです。最盛期には株全体が紫霞に包まれたようで人目を奪います。逆光に透かして見る花の美しさはなおさらです。

 道路法面や路傍など乾き気味の日当たりの痩せ地を好み、現代の都市近郊でも隙間的に生き残り、出会うことが多い野生の花木の一つです。
 法面など伸び伸びと育つところでは時に人の胸の高さにまで茂りますが、何度も草刈がされる路傍などでは地を這うように育ち、花穂も葉もうんと小さく少なくなって、それでも懸命に花を咲かせているのはいじらしく健気です。

 名の由来は根張りが強く枝が丈夫なので、馬を繋いでも大丈夫という説もありますが、まずこの細い木のどこに手綱をまわすのか疑問です。もしも繋げたとしても、馬の力なら簡単に引きちぎって逃げてしまうでしょう。この木があると馬が好んで食べて動かなくなるのでという説もありますが、マメ科の葉は栄養豊富で人間も好むものが多いのでありえそうにも思います。私自身は華奢な身なりの割りに意外と丈夫なのを表現するのに、おおげさに言ったのかなとも思っています。ゾウが踏んでも壊れないふで箱みたいな感じで。

 ところで山野の斜面や崩落地跡で大きな群落に出会うことがありますが、これは痩せ地でも成長が早く、根張りが強い性質に着目した業者が種子を吹き付けたものが多いそうです。同じような例は以前イタチハギの記事でも紹介しました。イタチハギは外来種であり、逃げ出して日本中の景観と生態系をいびつなものにしつつあるとしましたが、コマツナギは在来種であり問題は大きくともまだましだろうと思っていました。しかしこの吹きつけ用のコマツナギもまた、中国から輸入した近似種だということです。そうなると景観上はともかく今度は交配による雑種化さえ懸念され、しかも見た目からは外来種との見分けが付きにくく、生態系への影響ということではより深刻な問題となりそうです。ささやかな経済性や利便性のために、修復不可能な自然への改変を安易に繰り返してきた私たちのやり方は、後世の人々によってどのように評価されるでしょうか。

コマツナギ

コマツナギ

 種子からでも成長が早く、刈り込みに強く花期が長いコマツナギは庭や鉢植えで楽しむのに適しています。根はよく張りますが、小さな木ですのでたいしたことはありません。ハギとは一風変わった爽やかな姿を楽しめます。ただし安易に逃がすことだけはないようにお願いしますm(__)m。
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テーマ:植物の写真 - ジャンル:写真

コメント

あら?

おはようございます~、ごまのはぐささん。

今日のエントリーを見て、ちょっとびっくり。
いえね、昨日、うちの近所でコマツナギが、まだ咲いているのを見かけて、
(今年覚えた花で、一応、記事も書いたんですよ。)
あららと思ったついでに、馬繋いでも大丈夫ってほんとかな?って、
引っ張ってみてたんですよぉ。
あら、見てたのね~(/▽\)←って、見えませんから。

根っこは確かに、しっかりしてました。でも、やっぱり おおげさですよね。
洒落だよ、洒落っ!っていわれそう、名前を付けた人に。(^^)

こんなものまで、中国から輸入した種を吹き付けているんですか?
やれやれ…、本当に日本はどうなってしまうんでしょうね。

  • 2005/11/09(水) 11:17:28 |
  • URL |
  • はもよう #hv3mJpi2
  • [ 編集 ]

はじめまして

ごまのはぐささん、はじめまして。
以前から、りおさんやhanaboroさんち経由で拝見させていただいておりました。
記事の内容が深くて面白いし、写真もその植物らしい美しさを感じさせてくださるので、新着記事を楽しみにお伺いしております。

この記事の、こまつなぎの実の写真を見てはっとしました。
葉っぱは萩に似ているけど、実の様子が萩とは違う気がして、気になって頭の隅に引っかかってた植物、まさにこれかも!と思いました。
かも、というのが悲しいところですが。。(-_-;)

また遊びにきます。これからも、たくさん参考にさせていただきます。よろしくお願いします。(^^)

  • 2005/11/09(水) 16:53:39 |
  • URL |
  • kuu #9L.cY0cg
  • [ 編集 ]

はもようさん

コマツナギはほんといつまでも咲いているでしょ?
引っ張ってみるなんて、さすがはもようさん。
でも果実の先がトゲになっていますので、
気をつけてくださいね。

植物の名前はシャレが多いですよね。
昔からオヤジはダジャレ好きというのは変わらないようです。

  • 2005/11/10(木) 00:10:34 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

kuu さん

はじめましてm(__)m。
お越し頂きありがとうございますm(__)m。
こちらこそよろしくおねがいいたしますm(__)m。
最近は小ネタに走りがちで申し訳ありませんm(__)m。

コマツナギ今頃は果実ができてて、
先がトゲになっていますので触ると分かりますよ。
種をまくとよく育ちますので一度育てられてみてはいかがですか?

  • 2005/11/10(木) 00:42:44 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

ありがとうございます。m(__)m

先がトゲになっているのですね。
それはわかりやすい特徴です。( ..)φメモメモ
確認してみます。ありがとうございます。

興味のある植物を種から育ててみる、というのは仲良しになれるステキなやり方ですね。その植物がほんとに好きかどうかは、育ててみて、害虫などとも戦って、次世代に続く種を収穫して、その上で言えることなのでしょうね。
そう思いながら、私は我が家の庭に種をまいたことも、新しい植物を植えたこともないのです。。(´・ω・`)ショボーン
ウチの庭と私の歴史はわずか4年。夫は50年。亡くなった義父母との思い出がぎっしり詰まった庭です。新しい植物を植えることによって、今ある何かが絶えてしまうことは避けたいのです。50年の間にそれなりの自然淘汰はあったそうですが、新参者として、私の手によって何かを失ってしまうのを恐れている臆病者です。きちんと植物の特性を理解して、予想を立てて、勇気を出して新しい植物を植えてみたら、幸せを感じることができるだろうなあ、と思いながら…。

  • 2005/11/10(木) 18:52:40 |
  • URL |
  • kuu #9L.cY0cg
  • [ 編集 ]

ありがとうございました

業者が種子を吹き付けるということがあるんですね。
最近、みょうなところにパンパスグラスが群生しているのを見ました。
同じ外来ということですが、これも意図的に播かれたものなんですかねえ?

ところで、ご迷惑をおかけしていたうちのブログの乱れですが、今日hanahanaさんからの知らせで、なおっていることがわかりました。
ご指摘いただいたサイドバーの小細工をはずしたのがよかったのか、まだ原因は判然としませんが、とりあえずご報告まで。
ありがとうございました。

  • 2005/11/10(木) 20:02:53 |
  • URL |
  • noel #z6XohUmo
  • [ 編集 ]

連続ですみません

ご報告させていただきます。
さきほどSo-netから問い合わせの返事が来まして、うちのブログの表示の乱れは、サイドバーのカスタムペインに入れたものが、表示可能幅の制限(150ピクセル)を越えたことが原因ということでした。
ごまさんのご指摘どおりだったことがはっきりしました。
たまたま、昨日それをはずしたので、不具合が解消していたんですね。
お騒がせしました。
今後ともよろしくお願いします。

  • 2005/11/11(金) 01:36:06 |
  • URL |
  • noel #z6XohUmo
  • [ 編集 ]

kuuさん

お庭の中のこととは言えど積み重ねた歴史や思いを大切にするということは、大事なことですね。
でも野原だって毎年観察しているとめまぐるしく変化しています。
もっとお庭のことが見えてくれば、どこをどう触ればお連れ様の思いと調和を崩すことなくお庭と仲良くなれるか、自然と見えてくるのではないでしょうか?
私が種子をお配りするのは、お育ていただきたいのはもちろんですが、画像や写真では感じられない「具体性」を持って野草や自然について何かを感じ、考えるきっかけになればとの思いからです。お育ていただけなくても、きっと見方が少し変わってくると思うのです(^^)。
このサイトの内容が野原遊びにいきたいと思うきっかけになればとっても嬉しいです。

  • 2005/11/12(土) 08:15:41 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

noelさん

パンパスは各地で植えられたものが野生化しています。
日本人は自然に関する感性が観念的で大雑把なんで、
世界でも最も生態系が乱れた地域となってしまいました。

サイトの表示の不具合は、私も同じトラブルがあったもので・・・。
私はトラブル解消のために、一からカスタマイズしました。
触りだすと面白いですね(^^)。

  • 2005/11/12(土) 08:29:28 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

ごまのはぐささん、ご無沙汰しています。
家の近所の田の畔にもコマツナギがたくさんあって、初夏から何度も草刈りにあうのにその都度たくましく頭をもたげて可憐な花を見せてくれています。
大阪府和泉市善正町あたりの170号線の法面に人の背丈ほどのコマツナギらしきものを見て、草刈りにあわなければあんなに大きくなるんだ、あれならウマもつなげるかも、と夫と話していたのですが、あれももしかすると外来の近似種かもしれないですね。なんだかちょっとさみしくなりました。
近似種ということはもしかして、藍染につかうことのできる種なのでしょうか。

  • 2005/11/13(日) 18:45:06 |
  • URL |
  • つぶら #-
  • [ 編集 ]

つぶらさん

コマツナギは優しい色合いで、いかにも日本人の好みにあう野の花のように思います。あまり栽培されないのはあまりにありふれていたからでしょうか?
藍染めというと、タイワンコマツナギのことでしょうか?
外見もかなり異なりますので、法面緑化のものは違うようです。
緑化用種子には、中国産イヌヨモギ・東南アジア産チガヤなども使われていて、何のためにそんなことをするのか、メリットがあるのか理解に苦しみますね。

  • 2005/11/14(月) 09:05:06 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

調べてみました

ごまのはぐささん、こんにちは。
法面緑化のコマツナギについて検索してみたら、種(しゅ)としては日本のコマツナギIndigofera pseudotinctoriaと同じ学名を持つものだそうですね。
ただ、日本のものよりも旺盛な繁殖力と植物体がより大きいという遺伝的形質があるために、日本産コマツナギのDNAが駆逐されてしまうことが危惧されているということでした。
先日、「図説日本の植生」という本を読んだのですが、もともと日本にも自生する植物で他の国にもある植物が、種子で運ばれてあらためて帰化しているケースが増えていると書かれてありました。こういうものは姿は全くそっくりでも、もっている遺伝情報は地域隔離で異なるものですから、見かけだけで日本産の植物を保護していると遺伝情報の純系を保てなくなるのだなと考えていたところ、ごまのはぐささんのこの記事を拝見したので大変勉強になりました。
コマツナギ属にはインディゴを含むものが多いそうなので、法面緑化に利用されるものが私の知らないそういう種なら?とも思ったのですがそうではないようですね。

  • 2005/11/14(月) 14:20:05 |
  • URL |
  • つぶら #-
  • [ 編集 ]

つぶらさん

ありがとうございます。
こちらこそとても勉強になりましたm(__)m。
いわゆる遺伝子間の擾乱の問題は、
実はまだ議論の分かれるところなんです。
「種」の概念の線引きをどこに設定するかは難しいんです。
「遺伝情報の純系」を守る必要が本当にあるのか、
ということも含めて考え直すことも重要だと思っています。
しかしまだ結論がでないうちは、立ち止まって先に進むべきではないと思います。
牛肉のBSE問題だって、確実な結論がでるまでは輸入再開するべきでなかったように思います。
とにかくみんなで考えないといけないんですよね、本当は。

  • 2005/11/15(火) 08:33:19 |
  • URL |
  • ごまのはぐさ #-
  • [ 編集 ]

これも?

うちの近所で、ツワブキが同じ目的で植えられている(たぶん)のを見つけましたので、TBさせていただきます。

  • 2005/11/19(土) 00:35:15 |
  • URL |
  • noel #z6XohUmo
  • [ 編集 ]

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まとめ

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